あなたのキスで世界は変わる
「わ、悪い。…大丈夫か?」
バツが悪そうに私のカラダから手を離すと背中を向けた佑夜。
そんな彼の背中に、私はしがみつく。
「お、小川…!?」
「ねぇ、佑夜」
ギュッと制服を握って、額を押し付けるように、強く抱きつく。
佑夜の背中は温かくて大きい。
佑夜は私に安心をくれる。
君は、私を楽しいところへ連れて行ってくれる。
「付き合おっか…」
でも、そんな彼に私が口にした言葉は最低最悪なものだった。