あなたのキスで世界は変わる



「ごめん、じゃあな…小川も早く帰れよ」


「あ、ちょ…」



先生待って!行かないで!


引き止めようと出した手を私はゆっくりおろした。


ーー本当は先生の後を追いかけることも出来た。


だけどそうしようとした時に、佑夜の顔がふと浮かんで、私の足は動くことをやめた。


ダメだ…できない…

先生を追いかければ佑夜を裏切ることになる。


ううん、違うか。

先生とキスした時点でアウトじゃん。



「佑夜…ごめん、私……」



先生が、好きだ。

やっぱりダメだ。好きみたい。


愛しさが溢れて溢れてしょうがないよ。


私はもう先生以外を好きになれない魔法にかかってるみたい。


自覚してたのに、その魔法を佑夜が解いてくれると信じてたけど、もう無理。


また、先生の魔法にかかった。


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