あなたのキスで世界は変わる
もうこの永遠ループからは一緒死ぬまで抜け出せない。
先生以外を好きになんてなれない。
佑夜、ごめん。ごめん。
こんなどうしようもない私を受け入れて幸せにしてくれようとしたのに。
行けない…佑夜の待つ家には。
どんな顔で会えばいいのか、もうわからない。
『ごめん、今日行けない』
送信されたことを確認してからスマホをカバンに入れた。
恨まれても文句言えないね。
「ただいま…」
小川家に足を踏み入れると勢いよくパパーン!とクラッカーが鳴った。
驚いた私は目を見開く。
「お姉ちゃん!」
「お誕生日!」
「「「おめでとーう!」」」
真未、由紀子さん、それからお父さんがカラフルなとんがり帽子をかぶって、私を出迎えた。
ビックリしすぎた私は言葉も出ない。