あなたのキスで世界は変わる
「え…」
「え…じゃないよ!もう30分ぐらいここで待ってたよ!」
真未が遅いと言わんばかり頬を膨らませている。
私の帰りを待ってたの…?
みんなが私に注目して…笑ってる。
なにこれ。…夢?
「なんで…?」
「大切な娘の誕生日だもの。お祝いさせてよ」
今まではこの日になると逃げて来た。
家には帰らずに、遊んでたっけ。
忘れられてたら怖いから。
小学生の頃はこの日が憂鬱で仕方なくて、お祝いも仕方なくされてるような気がしてた。