あなたのキスで世界は変わる
情けなさすぎる。
今すぐにでも彼の前から消えたい。
「じゃあ、今日でお別れだな…」
「うん…」
「寂しいって、少しは思ってくれる?」
「うん…」
にぎやかなお祭り気分の教室で、こんな話をしている私たちを遠くから私が見てるような感覚。
ごめんね佑夜。ありがとう。
こんなどうしようもない私を好きになってくれて。
私の苦しみを消そうとしてくれて。
そして、こんな最後でも、笑ってくれて。
「でもまた友達としてよろしくな」
「…いいの?」
「当たり前だろ?」
ポンと背中を叩くと、佑夜はみんなが話している輪に走って行ってしまった。
…あぁ、ほんと。
私って、本物のバカだなぁ。