あなたのキスで世界は変わる



みんなに見送られて私は愛しい人のところへ向かった。


欲しくて欲しくて、いろんな人を巻き込んで傷つけた。


だけどもう逃げない。


先生の気持ち知りたい。

私の気持ちも伝えたい。


全部伝えられるとは到底思えないけど。



でもどうか小さな破片でもいいから

ーー届いて。



一息吸ってから屋上の扉を開けた。

私を迎え入れたのは綺麗な青空だった。


そして安全のためにつけられている柵に体重を預けながら同じく空を見つめる…先生。



「先生…!」



叫ぶと先生がゆっくり私を見てくれた。


その瞳、私しか映らなくなればいい。


私だけを見て。

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