あなたのキスで世界は変わる
熱いふたりの目線が絡まり合う。
一歩一歩、確かに近づく距離に
切なさと愛しさが溢れ出して。
…胸が、いっぱいになっていく…。
「小川…」
「先生」
立ち止まったその距離、5メートル。
触れられない、もどかしい距離。
…泣かない。
先生、私、もう逃げない。
「先生に、言いたいことがあります」
「…はい。聞きましょう」
先生のゆるい茶髪のパーマが揺れる。
私の長い髪とスカートも一緒に。
でも気持ちは揺らがない。