あなたのキスで世界は変わる
ふっと笑って学校を早退した。
東條佑夜、あいつは頭がおかしい。
「どうしよっかなー」
ネオンが光る街をぶらぶら歩きながら考える。
学校を早退してすぐ先生の家から出来るだけ全ての私物を持ち出し、そして今にいたる。
…夜は怖いけど、好き。
人ごみの中で立ち止まると、汚れた空を見た。
星も霞んで見える。
「ねぇねぇちょっといい?」
「…………」
「よかったら俺らと遊ばない?」
視界の隅でニヤニヤと笑うのは私のキライな人種ふたり。
私のカラダが目的なのは目に見えてる。
どうしてこんなにも気持ち悪いんだろう。
この世界の男どもは。