あなたのキスで世界は変わる
しばらく歩くとマンションの前についていた。
彼について行くままに中に入る。
エレベーターの中、目が合うと東城はにこやかに笑った。
え?い、意味わからん。
なんで今笑った⁈
「緊張してる?」
「なんでよっ」
「なんとなく。でも安心して、俺6個上の姉貴とふたり暮らしだから」
ふーん。
両親はどうしたの、って聞かない方がいいんだよね。
「今さらだけど、本当にいいの?」
「なにが?」
「その…泊まって。邪魔とかじゃない?」
一瞬だけ目を丸くすると、
やつは「ぷっ」と吹き出して笑い出す。
な、なにさ…!
せっかく気ぃ使って聞いてやったのに。
ムカつくやつ…!