あなたのキスで世界は変わる
ほんと、情けないほど、馬鹿。
「なんかあったのー?」
「ん?なんで?」
「今日激しかったから」
ボフッとベットに座り、私の頭を優しく撫でる先生の顔は穏やかだった。
…なにかあったんだ。
あなたの顔を見たぐらいでわかってしまう自分が恨めしい。
「仁美がまた浮気してるっぽい」
そしてこんなことを私に簡単に言ってのける先生も恨めしい。
先生の心を暗くしている理由があいつなのも、ムカつく。
でもいつもそう。
先生の心を動かせるのはあの女だけ。
「また?まあ、先生も言えないけどね」
「そうだな」