あなたのキスで世界は変わる


「いやだよ…離れて行かないでよ…」

「小川?」

「そばに居てよ。ひとりは、怖い」


違うのに。

ここに居るのは先生じゃないのに。


「ひとりにしないで…っ」


言わずにはいられない。

震える声。飛び出た想いは醜い。


消えてしまえ、こんな気持ち。

消えてしまえ、私なんて。


「…っ……」


ーーぎゅう。


本日2度目の東條佑夜のぬくもり。

背中と頭に添えられた手が大きくて温かくて優しい。


昼間は怖かったのに。

今はすごく安心するのはなんで?


「そんな、いくらでもそばに居てやるし」

「うぅっ…」

「離れねーよ、俺は。ひとりになんかしない」


ウソのようなキレイな言葉。

あんたが言うとどれも本当に聞こえる。


変なの…
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