あなたのキスで世界は変わる



「じゃあ先生、可奈子もらって行きます」


「…っ……」



手を握られて…ううん、憎しみを込められたように無茶苦茶なチカラを込めて私の手を引く。


皮膚に先輩の爪が食い込む。


痛い…

…先生!助けて!


最後に先生と目が合ったけど、先輩に引きずられるように教室を出た。



「お前、先生となにしてたんだよ」


「別に、話してただけだよ…」


「俺を何分も待たせて他の男と話してたのかよ!」



イライラしたように舌打ちをして手を離すと今度は私の髪の毛を引っ張って歩き出した。



「いっ、痛い…!離して…!!」



容赦ない先輩の暴力。

どうしてこんなことするの…?


< 70 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop