あなたのキスで世界は変わる


「すいません、遅れましたー!」


3時限目の授業の最中。
教壇には先生が立っていた。


私たちを見てざわつく教室。

先生は私と佑夜の姿を見て一瞬だけ固まったように黙ったけど、


「…そうですか。では二人とも席に座って下さい。授業を進めます」


爽やかに笑って見せた。

私の大キライな先生の笑顔。


「なんで東城くんと小川さんが…?」
「なにあのツーショット」
「えー、やだー」


席までの道のり。


それでコソコソと話してるつもり?

聞こえてんだけど。


「荒田先生でラッキーだったな」

「え?あ、うん。他の先生だったら説教食らってたね」


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