乙女桜〜誠の武士〜
仲間
土「………ひでぇことしちまったな。」
幹部達が集まる部屋では、
陽凪についての話し合いが行われていた
━━━ 俺としたことが…
あいつを女と見抜けなかった。
しかも、長州の間者でもねぇのに
あんなひでぇ拷問までして、
あいつの体にも心にもでっけぇ傷を
つくっちまった。
…サイテーだな、おれ。
流石の土方もうつむいていた。
そのとき山崎が戻ってきた。
山「副長、ただいま戻りました。」
土「ご苦労。で、何かわかったか。」
聞かれた山崎は迷っていた。
土方の命で陽凪について探った山崎は
陽凪の壮絶な過去を知った。
しかし、この沈んだ空気を感じ
山崎はこの事実を言ったら、
ますます重い空気になると思った。
今言うべきか…秘密にしておくか…
土「…崎!……山崎っ!」
山「…!!副長、すみません…。
…なにも…わかりませんでした。」
あれこれ考えていた山崎は、
土方に呼ばれ、あわてて知らないと
言ってしまった。