乙女桜〜誠の武士〜
「…沖田さんは毎朝、自主練習を?」
表情一つ変えずに話す陽凪。
この子は本当の感情を表に出さない。
見せかけの笑みしか見せない。
初めてこの子に会ったときから、
自分に何処かしら似ていると
沖田は感じていた。
沖「そうだよ。
僕には剣しかないからね。
近藤さんの為ならどんな奴でも
この手で斬り伏せる。
その為に毎朝やってるんだよ。」
「…沖田さんは、近藤さんが
命に変えても守りたい人なんですね。」
沖「そうだよ…。
僕たちは大切な物を守るために
剣を振っているんだ。
………君は?」
「私は…母様の仇を打つため。
それと…自分を守るため…かな。」