私に関わらないで下さい。

お友達





「隣、いい?」




「……どうぞ」




返事の声にいささか不満が出てしまったのは仕方ない



可恵が去った後、さっきまであの子が座っていた場所に鏜青君が座る




「ごめんね、急に」



悪いと思ってるならくんなっ!


と、物凄く言ってやりたい



「何の用ですか」




「……敬語はいいっていったのに」

普通に敬語で話したら、不満だとでもいうよりは、何処か淋しそうな彼の表情を見て

つい、口調を元に戻してしまった



「……ハァ、何の用?」



言い直すと、少し鏜青君が笑った気がする



私は全っ然笑えないけどねっ



< 64 / 79 >

この作品をシェア

pagetop