同棲生活·2
歩き出そうとしたその時、樹里が明らかにフラついた。

「樹里?」

「寺原さん!」

瑠衣が心配して体を支えようとしたけど、樹里が拒絶した。

「あたしは大丈夫だから」

「そう、ならいいんだけど」

オレは瑠衣に「先に帰って」と、目で合図を送る。

すると、「じゃあ、あたしはこれで」と瑠衣はオレ達から離れて行った。

「樹里、帰ろうか? 体調もよくなさそうだし」

何も言わない樹里の手を引いて駐車場まで向かった。


車の中でも何の会話がないまま家につく。

2人共、会社の制服姿のままでソファに座っている。
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