同棲生活·2
樹里、ヘコム
──数日後。
あたしは、寝坊してしまった。
大慌てでベッドから飛び出し、制服に着替えた。
「樹里! 起きろ!」
そう言って、亮二が何度も起こしてくれていたことは知っていた。
でも、あたしは布団をかぶり起きなかった。
いつもは一緒に通勤する亮二はとっくの昔に会社に行ってしまった。
おいて行かれて当然だけど。
昨日、借りていた海外ドラマのDVDに見ハマり、夜更かしをしてしまった。
それが寝坊の原因。
朝ご飯食べる時間もなく。
化粧する時間もなく。
ダッシュで家を出た。