同棲生活·2
「はぁはぁ…」
会社に着く頃には息が切れていた。
肩で息をしている。
6月の終わりともなれば、さすがに暑い。
更衣室で汗を拭いていたら、
「あら、おはよう」
笹原さんがいつもの眩しい笑顔で入ってきた。
更衣室はあたしと笹原さん2人だけだった。
「おはよう」
「寺原さん寝癖ついてる…っていうか、髪もボサボサじゃないの!」
「あー。寝坊しちゃって」
あたしは力なく笑う。
「はい。これ使って」
笹原さんは、自分のロッカーから寝癖直しを取り出して、あたしに渡した。