弱小バスケ部の奇跡




「おぉっ!」


「蒼乃ちゃんすごいっ!」



美凪と和香が蒼乃に拍手を送る。





「ばか。なにやってんだよ。今のはフェイクもなにもなかったじゃん」



未希だけはあたしのとこに来て、そう言った。




「…うん……」




今のは、あっさり抜かれるようなすごいプレーなんかじゃなかった。

蒼乃には悪いけど。



ディフェンスの基礎が出来てりゃちゃんとついてけるオフェンスだった。







───でも、




あの、蒼乃の表情に圧倒されたのか…


あたしは………






表情1つで怯むような、弱いやつなのあたしって…?



< 104 / 332 >

この作品をシェア

pagetop