弱小バスケ部の奇跡
「…ダメ、かな……」
受話器に恐る恐る問う。
『…よし、今から棗ん家の近くの公園来て!』
「っえ、いいの?!」
『いいもなにも、ウチだって暇してるし。バスケとなりゃどこでも行くよ!』
「っ、ありがとう未希!」
あたしは電話を切るなりジャージに着替えて、ボールを片手に家を飛び出した。
走って3秒。
あたしはその公園に着いた。
あたしはふと、景色が違うことに気づく。
───バスケットゴールがある……!!
前はなかった。
誰かが設置したんだろうか。
あたしがバスケットゴールを見上げていると、風の如く未希が現れた。