弱小バスケ部の奇跡
「ステップはできてるからさ、あとは打ち方」
未希はもう1回レイアップをした。
「腕の力だけで決めようとしても無理。大事なのは、全身でシュートすること」
……ぜ、全身で、シュート…………???
「実際、腕の力って必要ない。踏み切りで高く跳んで、ボードの……ほらあそこ」
未希はボードを指差す。
「あの、黒い線に当てる。ボールを置く感じで」
高く跳んで、黒い線に当てる。
置く感じで………。
あたしは何度も頭の中でリピートしながら、もう1回ゴールに向かう。
高く跳んで、黒い線に当てる。
置く感じで……………!!!!