弱小バスケ部の奇跡
膝を柔らかくして、高く跳んで、黒い線に当てる。
置く感じで。
───スパッ
あたしのレイアップは、見事ゴールネットに吸い込まれた。
「…棗」
美凪があたしを呼んだ。
「ん?」
「棗、きみ……
「予習済みっす」
あたしは親指を立ててドヤ顔。
左右50本ずつ打ちましたから。
もう、慣れました。
それを聞いた美凪は、一瞬目を見開いて、すぐに笑顔になった。
「…うん、さすが」
………さすが?
その意味はよくわかんないけど、ひとまず褒められたということでいいんだよね?
あたし、褒められたら伸びるタイプなんですよね♪