弱小バスケ部の奇跡
「で、このシュートで大事なのは、シュートするタイミング」
美凪はまたシュートを打った。
そしてまた、リングに吸い込まれていく。
「ジャンプして最高点に達した時に、シュートするの」
美凪がもう1回やって見せてくれた。
確かに、1番高いところで打ってる。
「でも、打つタイミング違うと、ただのミドルシュートになるからね」
美凪は、次はジャンプするのと同じタイミングでシュートを打った。
……これが、〝ミドルシュート〟ね。
確かに、違うね。
「打つ時は、真っ直ぐ上に跳ばなきゃいけない。前に跳んだり、後ろに跳んだら、ちゃんとしたフォームじゃないから入らないよ」
美凪はそう言うと「じゃ、練習始め!」と手を叩いた。