弱小バスケ部の奇跡





「やったやった! 美凪ちゃんありがとっ!」



噂をすれば、向こうから和香の、叫び声に近い歓喜の声。



「美凪ちゃんありがとう!」


その隣で、蒼乃も飛び跳ねている。



ジャンプシュート、できるようになったのかな?




「よし、距離遠くして打ってみて」


「うん」



コツをつかんだあたしは、難なくクリアした。




「よーっし、集合ッ」


美凪がそう言い、あたし達は走って集合した。




「どう、棗は、できるようになった?」


美凪があたしの顔を覗き込む。




「あったり前よ! なんてったって、このウチが教えたんだから!!」


「……」




……アレ?

未希って、そういうタイプだったっけ?




「…うん、できるようになった」


あたしが言い直すと、美凪は「そっか、なら安心」と苦笑した。




< 171 / 332 >

この作品をシェア

pagetop