弱小バスケ部の奇跡
「じゃ、次はね、フェイクの練習」
出たフェイク。
「これはいろんな種類があって、いろんなシチュエーションの時に使えるから、絶対皆できるようになってよ!」
……目のフェイクならやったことありますけど。
「未希と棗なら、1対1の時に使えるし、蒼乃と和香なら、ゴール下のシュートフェイクに使える」
そう言うと、美凪は少し考えてから言った。
「じゃ、ウチは棗と蒼乃。未希は和香をよろしく」
「ん、わかった。和香、覚悟しとけよ」
「きゃーーーっ未希ちゃん怖いッッ」
きゃーきゃー騒ぐ和香を引きずって、未希は向こうのゴールに移動して行った。