弱小バスケ部の奇跡
……そう、読んだ………はず。
確実に、来るって思った。
───ダムッ
美凪は、あたしがディフェンスについた方とは逆をドリブルで抜き去った。
…っ!
すぐにドリブルをやめて戻ってきた美凪。
「今はフェイクの練習って言ったじゃん。今のはフェイク」
「…っ!!」
……そうでした。
それを忘れてました。
ばかです、えぇあたしはばかです。
「今のを、棗にもできるようになってほしいの。これ、ほんと使えるから!」
………できんのか? これ。
なんかあたし、変な動きしそうでならないんですが。
「練習あるのみ! さ、まずは1回やってみよ!」
「…うん」
あたしは美凪からボールを受け取ると、美凪がディフェンスで向かい合った。