弱小バスケ部の奇跡
よっしゃ!
やっと入った!!
「すごいすごいッ! 棗ちゃんッッ!」
異様に高い声に名前を呼ばれ振り返ると、カエルみたいに連続ジャンプしながら向かってくる和香。
それ、疲れない?
「見てた見てたっ! 棗ちゃんがシュート決めた時!!」
和香は今もカエルジャンプで喜びを全身で表現中。
人の成功をそんなに喜べるの、和香。
だとしたら、かなりいい人だけど。
「和香も頑張らなきゃ!」
「うん、頑張れ………」
って、待って待って。
和香、もしかして…………
「まだ1回も入ってない?」
………いや、やっぱそりゃないか。
「うんっ!」
できれば、自信たっぷりで頷かないでほしかったよ。