弱小バスケ部の奇跡
その中には、もちろん中学生も含まれているワケで。
人が少ないくせにムダに大きなこの村で、人に会うこともほとんどと言っていいほどない。
そんなわけで、あたし達の代で、M中に入ってくる生徒はいなくなった。
ということで、蒼乃は「先輩って呼ばれてみたい」と言ったのだ。
「…まぁまぁ、いーじゃん別に。それより今日から3年生だよ? 最高学年!」
「…ん」
………テンション低ぇ。
ちょっと待ってよ蒼乃サン。
そんくらいで凹むな!
あたしは、なぜか朝から蒼乃を慰めながら学校に向かった。
「おっはよ♪ 棗ちゃんに蒼乃ちゃん!」
「おはよっす」
「……おはよー」
……あー、まだダメだったか。
まだ凹んでるよ。