弱小バスケ部の奇跡
「…でー、棗が1番大変かもね」
美凪は苦笑いを浮かべる。
「ポジション発表の時にも言ったけど、棗には〝スリーポインター〟になってもらうから。だから、スリーポイントの練習!」
………あ、あぁ。
言ってたような……なかったような…。
「ほんとに大変だろうけど、棗なら絶対できるから! ウチが保証するッ!」
美凪に背中をぽんっと叩かれる。
美凪は、たぶんあたしに期待してくれてるんだ。
あたしは、その期待に応えなきゃ。
「うん、絶対やり遂げてみせるから!」
あたしは、任しとけって意味で左胸を拳で叩いた。