弱小バスケ部の奇跡
「それじゃ、練習開始ッ!」
美凪の声を合図に、蒼乃と和香は仲良くゴールに向かい、未希は作戦板を向こうから引っ張り出す。
残された、あたしと美凪と美羽ちゃん。
……にしても、スリーポイントってどうやって練習すんだ?
だって、この線からでしょ?
任しとけって思ったけど、なんかあたしにできんのか不安になってきた。
もう2週間切ってんのに………
「初めは入らなくて当たり前だから、焦ることも自分を責めることもないよ。ね、棗」
「…あ、うん」
なんか、美凪に見透かされたみたい。