弱小バスケ部の奇跡
美凪はボールを持つと、角度のない0°、バックボードのない位置に立った。
「最初はここから練習するといいよ。ボードないから、シュート決めるには真っ直ぐ打たなきゃいけないからね」
美凪はそう言って、そこからシュートを打った。
───ガンッ
ボールはリングの手前に当たって跳ね返った。
「外したーっ」
美凪はへらっと笑った。
「届かなくていいから、まずはフォームだけを考えて練習して」
「うん、わかった」
美凪はそう言うと「じゃあ美羽ちゃんよろしく!」と言って未希の元へ走って行った。