弱小バスケ部の奇跡
………ん?
『美羽ちゃんよろしく!』……?
「…あっ、あの、棗先輩」
あたしが頭を悩ませていると、美羽ちゃんがあたしを呼んだ。
「なに? 美羽ちゃん」
「実は私、小学生の時に少しだけバスケをやってて、その時のポジションが棗先輩と同じSGだったんです。だから、スリーポイントも練習したことあって…」
………あ、なるほど。
だから美凪は『美羽ちゃんよろしく!』なんて言ったのか。
「それで、さっき美凪先輩に、棗先輩のスリーポイントの練習に付き合ってほしいって頼まれたんです」
あ、そういえば。
部活の時、美羽ちゃんいつも制服だけど、今日はジャージだ。