弱小バスケ部の奇跡
「みんな、今少し勝ってるからって気抜いたらダメだからね! 少しでも気抜いたら、一気に離されるよ」
「「「「はいッ」」」」
よし、この調子で───
〝ピー〟
3クォーターが始まった。
すると相手は、しょっぱなからスリーを決めてきた。
32対33。
……あっ…
あたし、スリー打ってない…。
………ん、練習だし。
やらなきゃ意味ないよね!
あたしは必死にディフェンスを振り払い、やっとフリーになる。
よし……っ!
「蒼乃ッ!」
未希からのパスをもらった蒼乃に声を出す。