弱小バスケ部の奇跡
未希は続けて、とんでもないことを言った。
「やる気ないやつはいらないから。今すぐここから出てって」
ちょっと、未希それは───
「やる気がないなら、バスケ部辞めなよッッッッ!!!!」
「未希ッッッ!!!」
あたしは、ついに耐えきれなくなった。
「…なに言ってんの? 言ってることわかってんの? 和香がバスケ部やめたら、あたし達中体連出れなくなるんだよ!? 今までの練習が、全部水の泡になるってことわかんないわけ!?」
「なっ、棗ちゃん」
後ろから、蒼乃の焦った声が聞こえた。
「和香だって、一生懸命やってんだよ。なんでそれを、わかってあげないの?」