弱小バスケ部の奇跡
「美凪先輩ッ! 大丈夫ですか!?」
美羽ちゃんはコールドスプレーで、座った美凪の足を冷やす。
……まずい、かなり腫れてきてる………
相変わらず顔を歪めている美凪。
………このまま、ほんとに、終わっちゃうの…………?
嫌だ、そんなの、絶対に───
「……美羽ちゃん、テーピングお願いできる?」
「っ! 美凪先輩!?」
「お願い。最後なの。ウチがここで出れないなら、M中負けになるから……。だから、お願い……!!!」
…美凪───
「…………わかりました」
美羽ちゃんは美凪の右足首にガッチガチにテーピングをした。