弱小バスケ部の奇跡










───その時





〝パンッ〟


「!?」


「棗ッ! 走ってッ!!!!」




……美凪だ。


怪我してる、美凪が───





あたしは必死に走った。



「残り10秒切りましたッ!!!」


美羽ちゃんの声。




間に合え、間に合って───




後ろからは足音。


きっとT中の誰かだ。



「棗ッ! スリーーーーッッッ !!!」




美凪からのロングパスをキャッチし、スリーの線で止まる。





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