弱小バスケ部の奇跡
まもなく、美凪と未希が帰ってきた。
「ね、なに話してたの?」
あたしの隣に来た未希にそう聞くと「今わかるから」と返された。
はーい。
「じゃ、未希と決めた、ポジションを発表します!」
「「「…ぽ、ポジション?」」」
なんじゃそりゃ。
「試合とかでのそれぞれの役割みたいなもんよ。しっかり練習して、頑張ってよ!」
…ほほーう。
なるほどね。
やってやろーじゃないの。
「じゃ1番、PG(ポイントガード)、未希」
「はい」
「未希にPGは最適! ドリブルセンス抜群、得点力あるし、なんてったってウチより仕切れるし!」
キャプテン美凪、途端に大爆笑。
…つーかアナタ、キャプテンはあなたなんだから、あなたが仕切らなきゃでしょうが。
なーにが、未希の方が仕切れるし、だ。
こるぁ。
「…じゃあ次、2番、SG(シューティングガード)、棗」
「…ぅぇえ?!」
あたし、急に呼ばれてびっくり仰天。
酔ったオッサンみたいな声出しちゃったよどーする。
っていうか、ななななになに?!
シューティングガードっつーのは?!?!
あたしゃ、シューティングガードのしの字も知らないわよ。