弱小バスケ部の奇跡



「よっし、じゃ、まとめるよ」


美凪が指を折りながら確認していく。



「PG未希、SG棗、SFウチ、PF蒼乃、C和香。そして、マネージャーが美羽ちゃん」


おぉ、なんかかっけー。




「よーっし! このメンバーで中体連頑張ろう!!!」


「「「「オォーーーッッ!!!!」」」」




よっし、じゃあ早速練習し……


「…あ、あのー…」



遠慮がちに小さくなって言ったのは、マネージャー美羽ちゃん。



ん? どしたの?




「…あの………ほんとに、言いづらいんですけど……中体連、参加するには、参加費が、必要……だと思ったんですけど………」



………………。





……………ぬおぉぉぉぉぉぉおおおっ!?



そうだよそうだよ!

タダで出れるわけじゃないよね……うん。




じゃあ一体どーするん……


「それは心配無用だよ」




え?




すると、体育館の錆びたドアがゆっくりと開いていった。




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