弱小バスケ部の奇跡
「…は、ははは廃校?! え、なになに」
隣の蒼乃は軽くパニクってます。
周りに立っている先生が「静かにー!」と生徒を鎮める。
まだ多少は騒ついているけど、校長は話を進めた。
「…皆さんご存知の通り、この学校には生徒が大変少ないです。つい先月は卒業式を行い、更に人数が減ってしまいました。今年も新入生を迎えることなく新学期が始まりました」
いつの間にか静かになっていた体育館内。
「そしてついには、君達3年生36人のみとなってしまいました。これにより、廃校せざるを得なくなってしまいました」
あたしは珍しく、真剣に校長の話に耳を傾けていた。
そうだ。
この学校には、今はあたし達3年生しかいない。
2年生、もちろん1年生もいない。