弱小バスケ部の奇跡
校長は、はっはっは、と笑った。
「頭を上げなさい。大したことはしていません。……あぁ、1つ、言っておかなければならないことがありました」
「…え、っと、それは、一体どんな…」
美凪がゆっくり頭を上げ、尋ねる。
「君達の中体連初日が、我が校最後の日です。ですから、勝っても負けても、M中バスケ部として戦えるのは、その1戦限りです」
「「「「「「えっ…………?」」」」」」
美羽ちゃんを含めた6人が、同時に声をあげる。
「じゃあ、それって……」
未希の声は、わずかに震えている。
「…それが……あたし達の、最後……?」
あたしも、震えてしまった。
だって、信じられなかった。
そんな、たったの、1戦限りだなんて……