弱小バスケ部の奇跡
「棗ちゃん、頑張ってね、ドリブル!」
「あいよ。わかってら」
途中、別れるとこまで蒼乃と帰って、ばいばいって手振った。
蒼乃と別れたあたし、猛ダッシュ。
家の鍵を乱暴に開け、玄関で靴を脱ぎ散らかし、バタバタと部屋への階段を駆け上がる。
「ちょっとー、棗ーっ?!」
案の定、下からは母さんの声。
「はぁい」とテキトーに返事しながら、Tシャツを着替える。
そして、この前買った、マイ・バスケットボールを片手に、またバタバタと階段を駆け下りた。