弱小バスケ部の奇跡
次は、さっきよりもスピード出してドリブルしてみる。
「…っ!」
手こずるかと思いきや、意外とすんなり、ボールは言うことを聞いてくれた。
よし、次は、全速力で───
ダムダムダムダム…………
「……うそだろ」
自分でも信じらんないくらいに、上手くできる。
右手は、もう完全に、ボールと馴染んでいた。
…じゃあ、左。
左は、ビミョーなのよ。
できないこたぁないんだけど、右ほど上手くはできない。
小走り程度で、何回かドリブルをつく。
………あれ…
イケる、意外と…………