君だけの星へ
『おまえが、店であの本を読んだとき……本の中に、何か挟まってなかったか?』
最初の頃、たしか桐生さんは、わたしにそんなことを訊いていた。
あのときは、何のことなのかわからなかったけど……きっと、彼が探していたのはこの写真のこと。
『……俺がこの先ずっと、忘れてはいけないものだ』
そして、その探し物についてこうも言っていた。
それは、一緒に写っている星佳さんのことだったんだ。
1限目の英語の授業が終わり、わたしはかばんから、今朝おじいちゃんから受け取った写真を取り出した。
誰かが前触れなく撮ったものなのか、桐生さんは少し不意をつかれたような表情をしていて、となりの星佳さんは思いっきり笑っている。
……誰が見ても、しあわせそうなふたりなのに。
「……あれ?」
何気なく写真をひっくり返したわたしは、そこにうっすらと、文字のようなものを見つけた。
小さな字で、だけどこれは、英語──?
最初の頃、たしか桐生さんは、わたしにそんなことを訊いていた。
あのときは、何のことなのかわからなかったけど……きっと、彼が探していたのはこの写真のこと。
『……俺がこの先ずっと、忘れてはいけないものだ』
そして、その探し物についてこうも言っていた。
それは、一緒に写っている星佳さんのことだったんだ。
1限目の英語の授業が終わり、わたしはかばんから、今朝おじいちゃんから受け取った写真を取り出した。
誰かが前触れなく撮ったものなのか、桐生さんは少し不意をつかれたような表情をしていて、となりの星佳さんは思いっきり笑っている。
……誰が見ても、しあわせそうなふたりなのに。
「……あれ?」
何気なく写真をひっくり返したわたしは、そこにうっすらと、文字のようなものを見つけた。
小さな字で、だけどこれは、英語──?