君だけの星へ
To Seika

You are my star
that can twinkle.



写真の裏に書かれていた文章は、こうだった。

──誰に宛てて書かれたものなのかを、見ればわかる。

これは、桐生さんが書いたものなんだ。



「この英文、訳してもらえますか?」

「………」



ぐっと両手を握りしめ、まっすぐに先生の顔を見上げて訊ねる。

先生は、その英文を見た瞬間ふっと微笑んだ。



「なぁに? 望月さん、誰かに英語でラブレターでも渡すの?」

「……ラブ、レター?」

「あら? こんなクサイ言葉はラブレターじゃない?」



そう言って、先生はおかしそうに笑う。

わたしはもう1度、「何て書いてあるんですか?」と訊ねた。



「そうねぇ……『あなたは私の輝ける星です』、ってところかな」
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