君だけの星へ
はじまりの場所で
『私たちの生き方には二通りしかない。奇跡などまったく起こらないかのように生きるか、すべてが奇跡であるかのように生きるかである。』
アルベルト・アインシュタイン
◇ ◇ ◇
──夢をみた。
手をつなぐわたしと桐生さんの頭上には、いつかのプラネタリウムのような満天の星。
見上げると、流れ星が絶え間なく夜空を彩っていて。
しばらくはふたりで笑いあいながら、空を指さしていたけれど。
だけど桐生さんは、突然横に現れた流れ星に乗ってどこかへ行ってしまう。
「探しものが見つかったから」と、言い残して。