君だけの星へ
「俺が持参した、エロエロな本を隠してあるから」
「……はぁっ?!」
信じられないその言葉に、わたしは思わず大きな声をあげてしまう。
じゃあな、とそのまま玄関を出た桐生さんを心の中で思いっきり罵倒しながら、急いで階段を駆けあがった。
「エロエロってなに……!? 信じらんない……!!」
勢いよく部屋のドアを開け、すぐさまベッドの下を覗き込む。
でもそこには、桐生さんの言う“工ロ工ロな本”なんて見当たらなくて。
代わりに、あったのは──……。
「……さんびゃくえん?」
小さめのメモ用紙のようなものの上には、100円硬貨が3枚。
ご丁寧に、メモには『ガキからたかるかよバーカ』という走り書きがしてある。
そしてその角ばった字には、ひどく見覚えがあって。
「……かっこつけだ……」
無意識に頬が緩み、そんな呟きがもれる。
メモを見つめ、胸を占めるのは、どこかあたたかくてやさしい気持ち。
「……はぁっ?!」
信じられないその言葉に、わたしは思わず大きな声をあげてしまう。
じゃあな、とそのまま玄関を出た桐生さんを心の中で思いっきり罵倒しながら、急いで階段を駆けあがった。
「エロエロってなに……!? 信じらんない……!!」
勢いよく部屋のドアを開け、すぐさまベッドの下を覗き込む。
でもそこには、桐生さんの言う“工ロ工ロな本”なんて見当たらなくて。
代わりに、あったのは──……。
「……さんびゃくえん?」
小さめのメモ用紙のようなものの上には、100円硬貨が3枚。
ご丁寧に、メモには『ガキからたかるかよバーカ』という走り書きがしてある。
そしてその角ばった字には、ひどく見覚えがあって。
「……かっこつけだ……」
無意識に頬が緩み、そんな呟きがもれる。
メモを見つめ、胸を占めるのは、どこかあたたかくてやさしい気持ち。