君だけの星へ
『おまえ、前よりちゃんと理解できるようになってるから。心配すんな』
『時間かかっても、理解できるまで何回だって教えてやるから』
『おまえは一応、女だし』
……だけど、知ってしまった。
ぶっきらぼうな口調でそれを隠しても、本当はやさしいところもあること。
思わず熱くなってしまうくらい、星が大好きなこと。
わたしは、知ってしまったんだ。
『俺昔から、宇宙とか天体に関することになると熱くなって……』
『──そういうの、いいと思います』
そして知ってしまったらもう、駄目だった。
その仕草に、表情に、どんどん惹かれた。
今までに見せてくれた彼の一部だけじゃなく、全部を知りたいと思うようになった。
寝ぼけていただけとわかっていても、きつく抱きしめられて心臓が壊れそうになった。
……ああ、そっか。
そっか、わたし──……。
「……わかんない」
ぽつり、小さく呟く。
わたしの斜め後ろで、「は?」と桐生さんが声をもらした。
「できない、わかんない、わかんないよ……っ」
まるで子どもが駄々をこねるように、わたしは首を横に振ってそう繰り返した。
わけがわからない、というような様子で横に来た彼が、机に片手をついて顔を覗きこんでくる。
『時間かかっても、理解できるまで何回だって教えてやるから』
『おまえは一応、女だし』
……だけど、知ってしまった。
ぶっきらぼうな口調でそれを隠しても、本当はやさしいところもあること。
思わず熱くなってしまうくらい、星が大好きなこと。
わたしは、知ってしまったんだ。
『俺昔から、宇宙とか天体に関することになると熱くなって……』
『──そういうの、いいと思います』
そして知ってしまったらもう、駄目だった。
その仕草に、表情に、どんどん惹かれた。
今までに見せてくれた彼の一部だけじゃなく、全部を知りたいと思うようになった。
寝ぼけていただけとわかっていても、きつく抱きしめられて心臓が壊れそうになった。
……ああ、そっか。
そっか、わたし──……。
「……わかんない」
ぽつり、小さく呟く。
わたしの斜め後ろで、「は?」と桐生さんが声をもらした。
「できない、わかんない、わかんないよ……っ」
まるで子どもが駄々をこねるように、わたしは首を横に振ってそう繰り返した。
わけがわからない、というような様子で横に来た彼が、机に片手をついて顔を覗きこんでくる。