君だけの星へ
「ベタやるのよ、ベタ」
「ベタ?」
「ほら、もうすぐ中間テストでしょ? それにかこつけて、『テストでいい点とれたらキスしてください』とでも言ってみれば?」
「キ……ッ!?」
いっ、いきなり何を言い出すのこの子は……!
そそそそんなこと、桐生さんに対して口が裂けても言えるはずないし!
「モチベーション上がるし、それがきっかけで桐生さんと今までより近づけるかもしれないし、一石二鳥じゃん」
あっけらかんとそう話す有紗の向かいで、わたしはただ、口をパクパクさせることしかできない。
そして、そのままぱたりと机に伏せた。
「もー……有紗の話は極端すぎる……」
「けど、ご褒美作戦はいい考えでしょ? まあキスとまではいかなくても、何か頼んでみなよ」
「うーん……」
ご褒美作戦……確かにテストが近い今なら話を切り出しやすいし、うまくいけば、もっと彼と近づけるチャンスかもしれない。
今のまま、ただおとなしくしてるだけじゃダメなんだ。
わたしは両手で握りこぶしを作り、机から顔をあげた。
「うん! わたしがんばってみる……!」
「ベタ?」
「ほら、もうすぐ中間テストでしょ? それにかこつけて、『テストでいい点とれたらキスしてください』とでも言ってみれば?」
「キ……ッ!?」
いっ、いきなり何を言い出すのこの子は……!
そそそそんなこと、桐生さんに対して口が裂けても言えるはずないし!
「モチベーション上がるし、それがきっかけで桐生さんと今までより近づけるかもしれないし、一石二鳥じゃん」
あっけらかんとそう話す有紗の向かいで、わたしはただ、口をパクパクさせることしかできない。
そして、そのままぱたりと机に伏せた。
「もー……有紗の話は極端すぎる……」
「けど、ご褒美作戦はいい考えでしょ? まあキスとまではいかなくても、何か頼んでみなよ」
「うーん……」
ご褒美作戦……確かにテストが近い今なら話を切り出しやすいし、うまくいけば、もっと彼と近づけるチャンスかもしれない。
今のまま、ただおとなしくしてるだけじゃダメなんだ。
わたしは両手で握りこぶしを作り、机から顔をあげた。
「うん! わたしがんばってみる……!」