僕と再婚して下さい。
「じゃあ、あたしの分持って来るね」

「そんなに、オレと2人きりが嫌なのか?」

そう言って、洋介がうつむいた。

「どいう意味?」

「舞が逃げるみたいに、この部屋から出て行こうとしてるように見えるんだよ」

「そんなこと──」

"そんなことない"と、言いたかったけど、洋介は言葉を遮るように口を開いた。


「帰るよ」

洋介がベッドから立ち上がった。

「舞は一言も泊まっていいよなんて言ってないもんな。
悪かったよ、舞の親に寄りが戻ったとか言って」

「……」

「オレ最低だよ。舞の親さえ味方につければ、復縁出来ると思ったんだ」
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